文字を書くこと、紙に刷ること。
わたしに身近なこの2つが活かせるもの、
そう考えて作りはじめたのがカレンダーです。
2020年で3回目となりました。
こよみを知る、 ポスター的に壁に飾る。
この「道具的役割」と「装飾的役割」が
空間の中でどんなふうに
なかよく手を組めるか、
そこからはじめていきました。
昨年の夏の終わりころから、
来年のカレンダーはどうしようかと
頭の隅にあったものの、
きちんと取りかかったのは11月中旬。
そこからはあっという間で
気がつけば年末でした。
時間そのものは一定でも
感じるスピードは日によって変わり、
しかも年々、上がっているような––
最近は「もう×月×旬! 」と驚く(焦る)回数が
多くなった気がします。
そんなことから
今日が何月何日の何曜日という役割は
手帳やスマホのカレンダーにおまかせし
感覚的に日を知るカレンダー、
たとえば
「今日」は一年のうちでだいたいこのあたり
とか
「あの日」の出来事からこれだけ経った
とか
そのときどきでの今日やあの日を
視覚的にざっくりとらえる、
そんなカレンダーにしてみようと考えました。
すると 道具としての役割から
少し自由になったので
いろいろな視覚的アプローチを試しました。
今回はその中のひとつ、
見た目はウネウネと迷路のように
366日分の数字を連ねて
そこへ12の月の数字と
日祝日に白い点を入れるなどしました。
面白かったのは
シルクスクリーンで刷った時にできた
青いインクのムラでした。
仕上がったカレンダーを
ぼんやり眺めていると
星や人工衛星、不規則な軌道を見せる
宇宙にまつわるなにかが
見えてきそうな気がしました。
*
表現とコミュニケーションをさまざまに模索し、
フレーマーミーに関わってくださる方々にとって
楽しく有意義ななにかが見つかる場となれますよう
一日一日、取り組んでまいりたいと思います。
2020年もどうぞよろしくお願い申し上げます。